2023年8月8日
プライベート・リ
アル・アセットの
持つ力
当社の最新のリサーチでは、無相関のリターンをもたらすプライベート・リアル・アセットの潜在能力が明らかになっており、プライベート・リアル・アセットは、ポートフォリオのリスク分散に欠かせない要素です。また、リアル・アセットは、高止まりしているインフレ環境、サステナブル投資への需要の高まりを中心に、投資家が現在直面している一部の重要課題に取り組む上でも有用です。
先進国の多くでは、エネルギーと食料品価格の急騰に労働力不足が相まってインフレ圧力が強まっており、投資家は金利上昇と経済をめぐってくすぶり続ける不確実性に立ち向かっています。こうした環境下においてリアル・アセットは、インフレ・ヘッジ特性とディフェンシブ特性を持ち合わせているという点で、投資家の助けとなる可能性があります。分析では、従来のポートフォリオにリアル・アセットを追加すると、ボラティリティを抑制しつつ、魅力的なリターンを達成できることがわかっています。
また、リアル・アセットがどのように責任投資を取り入れ、投資家の責任投資目標達成に貢献できるかを検討しています。
ハイライト
- プライベート・リアル・アセットは、機関投資家にとって有力な分散投資の源泉です。農地、森林、インフラ、および商業用不動産といった、リアル・アセットの中でも比較的流動性の低いカテゴリーに分類されるプライベート投資は、株式や債券との相関性が低位か、マイナスとなっています。またリアル・アセットは過去30年間にわたり、伝統資産を大きく下回るボラティリティで、超過リターンを生み出しています。
- 30年間のリターンに関するデータを活用してポートフォリオを最適化した結果、株式と債券で構成される伝統的なポートフォリオのリスク調整後リターンの向上と、上場コモディティ、インフラ株式、不動産投資信託(REIT)に付随するリスクの分散といった観点で、プライベート・リアル・アセットの潜在能力が示されました。
- 分析結果は、複数のカテゴリーのリアル・アセットを組み合わせ、10%から20%程度の現実的な範囲内に全体の配分を抑制するという見解を支持しています。
- プライベート・リアル・アセットにおける責任投資は、投資家にさまざまな課題と投資機会をもたらしています。
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