当社の別のサイトへ移動
  • Nuveen
    • グローバル(英語 English)
    • これより先のウェブサイトは日本在住の閲覧者を対象とせず、また日本国の法令諸規則が及ぶ内容ではありません。移動しますか?



地方債

クレジットの回復による恩恵 を受ける課税地方債市場 

aerial view of Aeroplanes

重要ポイント

この 15 ヶ月間を振り返ってみると、地 方債市場はコロナ禍から完全に立ち直っ たといってもよいでしょう。米国では 景気回復とリフレがみられ始め、投資 家は新たな投資テーマを求めています。 Nuveen(以下、「当社」)では、連邦政 府の政策変更やインフラ投資がカタリス トになると考えています。

年内は量的緩和が継続され、債券市場に流動性 を提供

米国債の利回りの低下

2021 年上半期よりも米国 10 年債利回りは 55 ベー シスポイント(以下、「bps」)高い水準で推移して いますが、利回りは低下基調に転じています。経 済の成長期待とインフレ率が上昇する中、第 2 四 半期にベース金利はピークから 27bps 低下しまし た。その理由は何でしょうか?

米連邦準備制度理事会(FRB)の政策スタンスは 引き続きハト派です。 6月に見解を修正したものの、 FRB はインフレ率の上昇は一時的であると考えて います。このため、経済の回復基調が継続し、失 業率はさらに低下すると期待できます。年内は量 的緩和が継続され、債券市場に流動性を提供する と考えられます。

追加的な景気刺激策の規模は縮小されました。 イ ンフラ整備の規模は縮小され、法案の議論、議会 の承認、法律の制定には年末までかかるとみてい ます。新たな大規模景気刺激策の可能性はかなり 低いと思われます。財政出動の規模が縮小された ことで、昨年の積極的な財税支出と比較して、米 国の財政赤字状況は改善されるでしょう。

インフレ圧力が急激に上昇

米国経済の再開に伴い、金融市場では「インフレ 率の上昇は一過性か否か」が激しく議論されてい ます。FRB は経済活動の再開でインフレ率が上昇 すると正しく予測していましたが、今後コロナ禍 によって生じたモノ・サービスの供給不足が是正 されれば、インフレ圧力は 2022 年中には緩和され ると見込んでいます。

米国におけるワクチン接種キャンペーンの成功と、 連邦政府による大規模な景気刺激策によって、需 要は急速に回復しました。しかし、コロナ禍前よ りも 800 万人の労働者が減少したことなどを一因 として、一部の業界では供給が追いついていませ ん。さらに問題を複雑にしているのは、コロナ禍 対策が米国より遅れている国があるために、一部 のグローバル・サプライ・チェーンが停滞してい ることです。

旅行業界や自動車産業など、インフレ率上昇の要 因となっている産業の多くは、人手不足や資材不 足に陥っていますが、いずれは解消されるでしょ う。例として、レジャーの旅行への需要はコロナ 禍直前の水準を上回っていますが、人手不足のた めに航空便(フライト)が減らされています。米 国の GDP はコロナ禍前とほぼ同じ水準まで上昇し て推移しており、労働者数が 800 万人減少したこ とを踏まえると、生産性が向上していることが示 唆されています。

このインフレ環境がいつまで続くかを判断するの は時期尚早ですが、金融市場では来年はインフレ 率が低下することを織り込んでいるようにみえま す。労働市場に再参入する労働者が増えており、 この傾向は今年の下半期に加速すると考えられま す。2022 年の景気刺激策への支出は、前年比では 大きく減少するでしょう。最後に、過去 20 年間イ ンフレ環境を抑制してきた超長期的なトレンド(グ ローバル規模の競争、人口動態の高齢化、テクノ ロジーの向上)は、世界経済が正常な状態に戻っ た後も残るとみています。

課税地方債市場は引き続き堅調

ベース金利の低下、FRB による緩和的な金融政策、 ファンダメンタルズの回復という好環境を受けて、 地方債市場は引き続き、他の債券資産クラスをア ウトパフォームしました。

第 1 四半期にイールド・カーブはスティープ化し た後、第 2 四半期には 5 年ゾーン以上でブル・フラッ ト化しました。イールド・カーブのフラット化お よびベース金利の低下により、長期ゾーンの債券 が短期ゾーンをアウトパフォームしました。

ベース金利の低下は全般的に地方債市場を下支え する一因となりましたが、低格付け債のパフォー マンスや経済活動の再開トレンドが地方債全体 のリスク・センチメントの改善に大きく寄与しま した。前四半期と同様に、低格付け債がアウトパ フォームし、例として、BBB- 格は当四半期 5.38% のプラス・リターンを記録したのに対し、A- 格は 同期間中 4.38% のプラスに留まりました。

1)予想を上る税収の回復、 2)地方債の発行体に対 する連邦政府からの財政支援、3)州および地方自 治体における経済活動の再開という 3 つの要因に よって、クレジットのファンダメンタルズは改善 しています。このようなファンダメンタルズの改 善とベース金利の低下を背景に、第 2 四半期の課 税地方債のパフォーマンスは、米国社債および米 国債を上回りました。

5 年ゾーン以上の債券では利回りが低下し、イー ルド・カーブはブル・フラット化
新規発行

非課税地方債を含む地方債全体の年初来発行総額 は、前年同期比 8.5%上昇。2020 年の 4 月~ 6 月 期はコロナ禍発生直後であったこともあり、発行 額が限定的だったことが主な理由です。2021 年は、 4 月と 5 月の発行額が前年同期比で増加し、6 月は 小幅減少しました。期を通してみると、第 2 四半 期の発行額は前年同期比 5%増した一方で、内訳で は借り換えが同 17.7%減少となっています。課税 地方債の新規発行は前年同期比 5.4%増加していま す。

需要

課税地方債に対する需要は依然として旺盛で、新 規発行債の応札倍率は連日高位な水準となり、 ディーラーの在庫も少ない状況です。コロナ禍に おいても地方債の回復力は目覚ましく、投資家需 要を惹きつけており、魅力的なバリュエーション および低位なヘッジ・コストによって、海外投資 家の関心も集めています。

クレジット・スプレッド

当四半期も、クレジット・スプレッドは縮小を継 続しました。ブルームバーグ・バークレイズ課税 地方債指数のオプション調整後スプレッドは、当 四半期中に 9bps 縮小しました。格付け別にみる と、BBB 格がスプレッドの縮小を主導し、36bps の縮小となった一方で、A 格および AA 格の債券は それぞれ 9bps、7bps 縮小に留まりました。高格付 け銘柄は適正価格まで上昇していることからスプ レッドの縮小ペースは鈍化する可能性があります が、低格付け銘柄は依然として縮小余地があるた め、今後も慎重な銘柄選択が重要となります。

デフォルト

6 月末時点で、3 兆 7,000 億ドルの市場規模を有す る中で、デフォルトしたのは約 11 億ドルに留まり ます。同期間中、地方債市場の一部である課税地 方債市場ではデフォルトは発生していません。こ の 11 億ドルのデフォルトは市場全体の 0.03% に過 ぎず、社債市場のデフォルト率 2.5% と比較しても 良好といえます。

当社では、今後も地方債市場でデフォルトが広範 囲に拡大するとは考えていません。実際格付け会 社は、米国救済計画法の施行後、ほとんどの地方 債セクターの見通しをネガティブから安定的また はポジティブへと変更しました。その結果、今年 は格上げ件数が格下げ件数を大幅に上回ると予想 しています。

財政出動が地方債を後押し

地方自治体のクレジット・ファンダメンタルズの 回復に関して、米国救済計画法の果たした重要性 を強調しすぎることはありません。今後 1 年半か ら 2 年の間に、地方自治体、学校、交通機関など のセクターに連邦政府からの資金支援が入ります。 これらの財政出動は、経済の再開と V 字型の歳入 回復とともに、クレジット向上の強力な要因となっ ています。

低格付けの一般財源(GO)債は、すでにその恩恵 を受けています。イリノイ州は、地方債市場の中 で年初来最も高いパフォーマンスを示しており、 Moody's と S&P はともに同州の GO 債の格付けを 引き上げたため、イリノイ州は非投資適格級から 1 ノッチ遠ざかりました。これにより、州の GO 債 のみならず、シカゴ市など同州内の低格付けの自 治体の債券のクレジット・スプレッドも大幅に縮 小しました。

インフラ支出の意義

この数週間で、インフラ支出とそれに伴う税制改 革が議会を通過する可能性が高まってきました。6 月には、超党派の上院議員グループがバイデン政 権との間で、伝統的なインフラ・プロジェクトに 新たに 6,000 億ドルの資金を拠出することで合意 しました。

現行案では、地上交通(道路、橋梁、鉄道)、空 港、港湾、公共交通機関、上下水道・電力・ブロー ドバンドのインフラ・プロジェクトに資金が提供 されます。この合意には、今年初めに提案された 1 兆 8,000 億ドル規模の「米国家族計画(American Families Plan)」に盛り込まれている社会的セーフ ティ・ネット・プログラムや気候変動対策の多く への資金提供は含まれてません。

しかし、このような超党派的な取り組みは、好材 料である一方、最終的には達成できず、不十分な ものとなる可能性があります。民主党では、より 広範な歳出計画を求めており、その財源として必 要な税制改革については、妥協の余地がないと思 われます。そのため、民主党のみが支持する予算 調整プロセスを経て、単一の法案を提出するとい う代替案が採られる可能性もあります。議会の動 きは 2021 年第 4 四半期まで待たなければなりませ んが、年内に法案が通過する可能性は十分にあり ます。

現在の提案は、地方債の発行体と投資家にとって 重要な意味を持っています。税制改革ではすべて の支出を賄うのに十分な収入を得ることができな いため、ある程度の赤字支出は避けられません。 バイデン大統領は、法人税の税率を 21%から 28% に引き上げることを提案しましたが、より穏健派 の民主党は、最終的な税率を 25%近辺に留める可 能性が高く、得られる可能性のある税収は最大で 4,000億ドルほどでしょう。多国籍企業への法人税、 個人所得税、キャピタル・ゲイン税についても税 率が引き上げられる可能性があります。

計画の詳細はまだ決まっていませんが、その中に は地方債市場に直接影響を与える可能性のあるい くつかの施策が含まれています。新しいビルド・ アメリカ債(Build America Bonds)プログラムと それに伴う連邦税の補助金は、補助金の規模にも よりますが、課税地方債の新規発行を増加させる 可能性があります。アナリストは、課税地方債の 新規発行額を 1 兆 3,000 億ドルから 2 兆 2,000 億 ドルと見積もっています。かつてのビルド・アメ リカ債プログラムに沿った連邦政府の直接的な補 助金プログラムは、それがなければ非課税となっ ていたであろう地方債供給の一部に取って換わる 可能性があります。

州と地方の税収が増加

2021 年 3 月 31 日までの 12 ヶ月間に州政府の税収 総額は、前12ヶ月間と比較して0.5%増加しました。 この増加率自体はわずかなものですが、州政府の 収入は非常に強い回復力を有し、1 年前の大方の予 想を上回っています。個人所得税は 4.4%、法人所 得税は 5.6%の増収、売上税は 1.2%の減収となり、 正味で 2.1%の増収となりました。また、同期間に 地方自治体の固定資産税収は 5.3%増加しました。 一方で、自動車燃料税が 8.4%減、アルコール飲料 税が 3.9%減となるなど、州の物品税の一部は大幅 に減収となっています。

2021 年はアメリカ救済計画法により、州政府に 2,198 億ドル、地方自治体に 1,302 億ドル、学校 に 1,228 億ドルが追加で支給されました。この金 額は、2021 年 3 月 31 日までの 12 ヶ月間に州およ び地方自治体が受け取った税収総額の 29%に相当 します。さらに、2020 年 3 月のコロナウイルス 支援・救済・経済保証法(Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security Act、「CARES 法 」) で は、 州・地方・準州・部族政府に 1,500 億ドルが提供 され、2020 年 12 月の統合歳出法(Consolidated Appropriations Act)では、K-12 教育(幼稚園か ら高等学校)に 540 億ドル、コロナの感染検査に 220 億ドルが州に対して提供されました。

地方自治体の財政が全体的に堅調であるところに 追加してこのような連邦政府からの多額の支援は 与えられたものであり、経済再開によって税収は さらに増加しています。これらを総合して考える と、この 12 ヶ月間の地方自治体の信用力の回復は 素晴らしいものでした。

市場見通し

全体的にクレジットは向上

この高インフレ環境下では、クレジット・スプレッドの縮小は、将来の変動を吸収する緩衝材と しての債券の機能を低下させるため、難しい局面であると考えられます。投資家は、いつまで良 い環境が続くのか疑問に思っています。

課税地方債は、スプレッドの縮小とインカム水準の向上を背景に、上半期に好調なパフォーマン スをあげました。スプレッドのさらなる縮小への期待が低下すると、インカム収入がリターンの 主要な源泉となる可能性がありますが、これは投資家にとって必ずしもマイナスではありません。 引き続き、投資妙味のある銘柄の選択と非効率性による投資機会の特定が重要です。

インフラ法案が実現すれば、市場変動が大きくなる可能性があります。ビルド・アメリカ債の復 活、非課税地方債の繰上償還、法人税および個人所得税率の上昇などの有無が、地方債市場にとっ て主要な問題および不透明性となります。これらのいくつかは、短期的に不利に作用するかもし れませんが、長期的にはほとんどが地方債市場全体に利益をもたらすでしょう。

2021年の投資テーマ:
お問い合わせ
オフィス
日本
ヌビーン・ジャパン株式会社の オフィス
27F, Atago Green Hills Mori Tower, 2-5-1, Atago, 105-0002, Minato-ku, Tokyo

重要なお知らせ

ヌビーン・ジャパン株式会社(以下「当社」といいます。)は、第二種金融商品取引業、投資運用業及び投資助言・代理業 を行う金融商品取引業者です。

第二種金融商品取引業者として、当社は金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号、その後の改正を含む)第二条 二項に規定された有価証券についてのみ勧誘を行うことができます。従って、当社が提供する資料は、登録業務の範疇 で当社が私募の取扱いを行う対象とはならない同有価証券、及びその他いかなる有価証券の取得の勧誘を意図して提 供されるものではありません。

投資運用業者として、当社は日本の投資家向けに投資一任運用サービスを提供することができます。従って、当社が提供する 資料は、登録業務の範疇で認められていないいかなるサービスの提供勧誘を意図して提供されるものではありません。

投資助言・代理業者として、当社は投資助言の提供及び国内投資運用業者と海外の運用業者との間の投資助言契約あるいは投 資一任契約の締結の代理を行うことができます。従って、当社が提供する資料は、登録業務の範疇で認められていないいかな るサービスの提供勧誘を意図して提供されるものではありません。

本資料に記載の情報は資料作成時点で実質的に正しいと考えられますが、その情報の正確性あるいは完全性を当社が表明ある いは保証するものではありません。データは資料作成者が信頼しうると判断した提供元から取得していますが、その正確性を 当社が保証するものではありません。

過去の運用実績は将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。投資資産の価値および投資によりもたらされ る収益は増加することもあれば減少することもあり、投資家は投資元本を失う可能性もあります。

本資料に含まれる見解は、資料作成時点での資料作成者の所見や展望であり、将来予告なく変更されることがあります。また、 それらの見解は、過去あるいは将来の動向についての表明あるいは保証とみなして依拠されるべきものではありません。

経済あるいは市場に関する予測は不確実性を伴い、市場、政治、経済などの状況により変化する可能性があります。

本資料中に個別格付けの記載が含まれる場合、下記ウェブページの「無登録格付に関する説明書」をご覧ください。https://www. nuveen.com/ja-jp/global/-/media/nuveen/documents/legal-and-compliance/unregisteredratingagencies.ashx

Nuveen, LLC 及びその傘下の関連会社を総じて「Nuveen」あるいは「ヌビーン」と称する場合があります。Nuveen, LLC は Teachers Insurance and Annuity of America (TIAA、米国教職員退職年金 / 保険組合 ) の資産運用部門です。

本資料は、情報提供を目的として、受領者限りの資料としてご提供するものです。本資料を当社の書面による許諾なく第三者 による使用または第三者への提供を禁じます。本資料で特定のファンドについて言及している場合、本資料でご紹介する運 用戦略を投資一任口座で実現するための投資対象の一例として掲載するものであり、当該ファンドの募集やその他勧誘を目 的とするものではありません。

金融商品取引法に基づく広告規制に関する重要事項

【費用】 当社が投資一任契約口座にてお客様から受託した資産の運用を行う場合、お客様には、運用報酬、売買手数料、保管 費用等をご負担いただきます。運用報酬やその他手数料については、投資形態、資産残高、運用手法等によって異なるため、 あらかじめその料率やその上限値を本資料中に表示することはできません。具体的な費用については、契約締結に先立ってお 渡しする契約締結前交付書面をよくお読みください。

【リスク】 受託資産の運用に際しては、組入れファンドの価格変動リスク、組入れファンド内で投資する有価証券等投資対象 の価格変動リスク、金利および金融市場の変動リスク、流動性が十分でないために取引できない流動性リスク、株式や債券に 投資する場合には発行体の信用リスク、外貨建て資産の場合は為替変動リスク等の影響を受けます。これらの影響により、組 入資産の価格が変動して損失を生じ、投資元本を失う可能性があります。運用によって生じた損失はすべてお客様に帰属します。 具体的なリスクについては、契約締結に先立ってお渡しする契約締結前交付書面をよくお読みください。

ヌビーン・ジャパン株式会社  金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 3132 号

一般社団法人日本投資顧問業協会 / 一般社団法人第二種金融商品取引業協会加入 513-20210831

Back to Top Icon