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地方債

課税地方債:上昇余地が見込まれる

ダニエル・J・クローズ
Nuveen地方債運用統括者
クリスティン・M・デジョン
ポートフォリオ・マネージャー
フィリップ・C・トラベン
ポートフォリオ・マネージャー
Modern curved hallway with wooden ceiling and large glass windows.

2025年年初来で見ると、課税地方債のリターンは6.43%に達しており、第3四半期(7-9月期)末までの9ヵ月間としては、2020年以来で最も好調なパフォーマンスとなっています。2025年に入ってから、課税地方債は社債をややアンダーパフォームしているものの、同等格付けの社債と比べて課税地方債のスプレッドは拡大した水準にあるため、今後スプレッドが縮小し、価格が上昇する余地があると見込まれます。

重要なポイント

FRBは9月に利下げを実施したが、今後の追加利下げの見通しは?

米連邦準備制度理事会(FRB)は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で、大方の市場予想通り25bpsの利下げを実施しました。インフレ率は予想をやや上回って推移していますが、FRBはフォワード・ガイダンス(金融政策の先行き指針)を修正し、年内の利下げ幅の見通しをこれまでの25bpsから50bpsとしました。

第3四半期(7-9月期)のサプライズ要因は労働市場が軟化したことです。8月の新規失業保険申請件数はコロナ禍後で最も多い26万3,000件に達し、雇用創出の鈍化が続いていることが明らかになりました。インフレ率はやや高止まりしているものの、FRBは雇用に対する下方リスクを警戒しているため、市場では金融緩和が今後も続くとの見方が広がっています。市場は現在、2026年末までに100bpsの追加利下げが実施されることを織り込んでいます。

FRBの追加利下げが見込まれる中で、短期債の利回り低下が続いており、現金を保有することのメリットも低下しています。したがって、より利回りの高い地方債に投資資金を振り向けることで、高いインカム収入を確保することが可能と考えられます。

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