Skip to main content
Welcome to Nuveen
Select your preferred site so we can tailor your experience.
Select Region...
  • Americas
  • Asia Pacific
  • Europe, Middle East, Africa
location select
Select Location...
  • Canada
  • Latin America
  • United States
  • Australia
  • Hong Kong
  • Japan
  • Mainland China
  • Malaysia
  • New Zealand
  • Singapore
  • South Korea
  • Taiwan
  • Thailand
  • Other
  • Abu Dhabi Global Market (ADGM)
  • Austria
  • Belgium
  • Denmark
  • Finland
  • France
  • Germany
  • Ireland
  • Italy
  • Luxembourg
  • Netherlands
  • Norway
  • Spain
  • Sweden
  • Switzerland
  • United Kingdom
  • Other
location select
Institutional Investor
  • Institutional Investor
  • Individual Investor
  • Financial Professional
  • Global Cities REIT (GCREIT)
  • Green Capital
  • Private Capital Income Fund (PCAP)
location select
投資見通し

グローバル経済:
欧州経済の不確実性と投資機会

ローラ・クーパー
European city

欧州経済は米国例外主義の影に苦慮。財政の先行き不透明感、経済成長における構造的な課題、貿易政策における不確実性などが、欧州経済の向かい風に。2025年の欧州の経済成長は期待が薄い中、投資家がポートフォリオを見直す機会は複数存在。

ユーロ圏は労働市場の底堅さと欧州中央銀行(ECB)の金融緩和の開始により、2024年の景気後退を回避。ECBは2025年を通して利下げサイクルを継続し、中銀預金金利は年末までに1.75%に到達する可能性。金融緩和は経済成長を促す一方、米国の貿易政策や各国の選挙、財政刺激策の方針などにおける不確実性が投資家心理を圧迫。

1. トランプ2.0による関税への対策

米国の新政権は欧州を関税強化の標的に。貿易政策における不確実性の高まりにより欧州経済に対する信頼感は低下。米国の関税強化政策により、2025年の実質GDP成長率は0.3%~0.5%減速するとされており、2025年に1.0%の低成長という当社の予想を裏付け。エネルギー・コストの高騰や地政学的な緊張、工業活動の構造的な減速などを受け、欧州最大のドイツ経済へのセンチメントはすでに減退。米国からの関税はドイツ経済への不安を扇動するリスクをはらんでおり、議会選挙を今後に控えて財政の自由度が狭まっているドイツは緩やかなリセッションに陥れる可能性。

ユーロが米ドルに対して等価近くまで下落し、欧州株は米国株のピア対比で大幅なディスカウントで取引されていることを踏まえると、レラティブ・バリューが魅力的な投資機会が存在する可能性。経済成長減速を反映し、今年の欧州企業の期待利益成長率は8%と比較的弱く、当社は欧州株がテック企業にけん引される米国株に対してアンダーパフォームすることを予想。このため、欧州シクリカル株では選択的なアプローチが重要。一方で、ヘルスケア、テクノロジー、エネルギーなどの分野では自動化、脱炭素化、発電などにおけるメガ・トレンドが恩恵となる可能性。

欧州社債では、貿易に係る不確実性に加え、高金利・賃金が企業の利益率を圧縮することで、足元で健全な状態にある発行体のクレジットが悪化する可能性に注意。当社は引き続き、収益が安定している生活必需品、通信、一部の金融セクターなどを選好。これらの発行体は強固なバランスシートを有しており、バリュエーションも魅力的。貿易をとりまく懸念は市場のボラティリティを高め、債券のスプレッドを若干拡大させる可能性があるものの、高位な利回りが欧州クレジット市場に資金を呼び込み、プラスの超過リターンの獲得につながる可能性に期待。

 
2025年の経済成長は期待が薄い中、投資家がポートフォリオを見直す機会は複数存在する

2. 柔軟性が限られるドイツ財政

ドイツの産業構造はエネルギー消費が激しく、ウクライナ侵攻で安価なロシア産ガスへのアクセスの失ったことが同国経済に対して大きな圧力に。同国では過去10年間で脱原発に至ったことで代替エネルギーを欠く状態。エネルギー・コストの高騰と工業セクターにおける中国との競争激化により、企業の利益率がひっ迫する構造が継続する可能性があり、財政支援の必要性が増大。しかし、年間の財政予算赤字をGDPの0.35%内に制限する同国の憲法により、経済成長の促進のために必要なだけの公的投資の実施が困難に。

ドイツ債券の投資家は最近の同国連立政権の崩壊を受け、今後の景気刺激策の可能性の織り込みを開始。しかし、仮に新政権がより安定した連立政権を樹立し、憲法改正を通じて適度な財政の柔軟性を実現できたとしても、2025年中に実質的な変化がみられる可能性は低いと思料。2025年2月の議会選挙後、国の債務ルール改革に対する政治的抵抗により憲法改正をめぐる交渉は長期化し、経済活動が鈍化する可能性。2025年を通してインフレは2%に落ち着き、ECBは利下げサイクルを継続させることが予想され、その上で経済成長における懸念が残っていることから、ドイツ10年債利回りは2.0%近くで取引される可能性。

3. 周辺諸国に対するエクスポージャー

スペインやキプロス、ギリシャといった周辺諸国では堅調な経済成長がみられており、今後も継続する見込み。これらの国に加えてイタリアの経済は、2025年~2026年にかけて行われる次世代のEU(Next Generation EU)基金からの大規模な経済支援により成長が支えられると思料。さらに、ECBの利下げとドイツ国債の利回り低下が周辺諸国の債券のトータル・リターン向上に寄与。

スペインおよびイタリアを含む周辺諸国の債券のスプレッドは、当該債券の高位な利回りに対する需要が地政学的緊張の高まりによるスプレッド拡大圧力を相殺し、堅調に推移すると予想。2025年にかけた米経済の弱体化による当該国への観光客流入減少が主なリスクに。

4. 先行きのみえないフランスへの
    エクスポージャーに注意

フランスでは、現在の少数派連立政権に対する政党からの支持が限定的で、2025年に改めて総選挙が行われる予定。バルニエ前首相が前例のない早さで追放されて以来、政治的な混乱が続いており、必然的にフランス国債はドイツ国債対比リスク・プレミアムを上乗せ。今後数か月間でフランス国債の対ドイツ国債スプレッドは不安定に変動すると予想されるが、変動が落ち着いた後も、フランスの政情不安から、80bps~90bpsほどのスプレッドが適正になると予想。

高水準の財政赤字が継続しており、債務負担も増加していることから、2025年の国債純発行額は若干増加し、外国投資家への依存体制が継続する見込み。フランス国債の外国投資家は、政治的リスクを補完するためにより高位な利回りを要求する可能性。バイル首相がより強力な財政再建を実施するための政治的な余裕はなく、フランス国債がA格に格下げされるリスクが上昇。これにより、多額の資金流出と大幅なスプレッド拡大が引き起こされる可能性。当社はフランス国債をアンダーウェイトしているが、上記のシナリオが現実となった場合にはショート・カバーに踏み切る予定。

5. 英国債の価格上昇を予想

サービス価格のインフレに対して政策立案者は注意している一方、賃金成長の鈍化の兆しや経済成長の下振れリスクにより、政策金利にはさらなる正常化の余地が残されていると思料。英国のマクロ経済は、2024年度予算に盛り込まれた増税による企業への負担増とさらなる増税懸念により困難に直面。経済成長の軟化懸念と金利コストの上昇を受け、予算責任局は経済・財政見通しに大幅な修正を入れ、2025年春に財政緊縮が実施される可能性が高い。財政緊縮により公共支出が削減され、財政調整の一部が追加的な増税によって賄われる場合、当初のコストプッシュ・インフレは経済成長に対する悲観によって相殺される可能性が高いと思料。

雇用削減とそれにともなう基調インフレの緩和により、イングランド銀行は2025年後半により速いペースで利下げを実施する可能性が高く、現在市場が織り込んでいる75bps未満の利下げよりも大幅な100bps以上の利下げを予想。このような見通しから、英10年債利回りは2025年の後半に4%を下回る水準まで低下する可能性。

お問い合わせ
オフィス
日本
東京
〒100-7018 東京都千代田区丸の内二丁目7番2号JPタワー18階
Back to Top Icon