Skip to main content
現在地を確認
location select
language select
投資見通し

インカム・リターンとインフレ: 強みを活かす

光を屈折させる四角いプリズム
何年にもわたり、世界最大の機関投資家から個人投資家に至るまでのあらゆる種類の投資家は、終わりの見えない低金利のリスクと所得を得るための厳しい状況に直面してきました。 しかし、もう1つの潜在的なリスクが視野に入っており、こちらも同様に大きな影響があることから注目する必要があります。それはインフレの上昇と購買力の低下です。

インフレ・リスクが高まる背景

インフレ・リスクは投資家の間でしばらく議論され、まだ顕著にはなっていないものの 今後状況は変わるかもしれません。 Nuveenのグローバル投資委員会はこの1年間を振り返り、実施されてきた異例の緩和的金融政策と拡張的財政政策(および今後さらに増える支出)によりインフレ・リスクが高まる公算が大きいと考えています。

インフレがすぐに上昇することは想定されません。 しかし、世界の政策担当者のほぼ全員が、世界金融危機の当時よりも強力な持てる限りのツールを使い経済活動を促進しており、著しいインフレのリスクが増しています。

全ての投資家にとっての課題  

インフレは全投資家に影響しますが、人々の退職後の資金確保を最終的な責任としているTIAAの一般勘定やその他の機関投資家にとって、特に深刻になる恐れがあります。 インフレは加入者に対して支払うインカムの購買力を低下させます。 一般勘定は米国籍の保険会社の傘下にあることから、規制によってかなりの額の債券を保有することが求められています。そして、債券はインフレの上昇が痛手となる可能性がある資産クラスです。

ポートフォリオ構築で強みを活かす 

これが、現在の環境におけるポートフォリオ構築の問題を私たちに突きつけます。 そうした中で考えていただきたいのが、投資家にはそれぞれ特有のリスク許容度や制約、目標に加え、独自の強みがあるということです。 投資家はその強みを活かし、インフレを含めたそれぞれのリスクを制御する必要があります。 

TIAAの一般勘定について言えば、資本力と潤沢な流動性が私たちの持つ主な強みです。 定期的なストレステストにより、当社(TIAAおよび傘下の運用会社を含むNuveenグループ全体)のポートフォリオには支出ニーズに応えられる以上の十分な流動性があることが保証されており、農業、林業、農地、インフラを含む多種多様なリアル・アセットや不動産などの流動性のあまりない非上場の投資先に全資産のかなりの部分を投資することが可能になっています。 これらの投資先には、今日の低インフレ環境でしっかりと利回りを提供しながら、インフレ・ヘッジを提供するという二重の利点があります。

もちろん、投資家の強みやリスク許容度はそれぞれ異なります。 従来型の年金制度や投資の制限が少なくリスク許容度が高い個人は、インフレ・リスクを制御するために上場株式やコモディティを検討することが多くあります。 積極的にグローバルに投資する大規模な機関投資家であれば、世界各国で異なるインフレ期待によって生じる多様な金利差の恩恵を受けることが可能です。

1つの結果に照準を合わせるのではなく、すべての経済シナリオに備えて弾力性のあるポートフォリオを構築することがむしろ大事だということです。


忍耐が必要 

最終的な結論: どのようなものであれ、1つの結果に照準を合わせるのではなく、すべての経済シナリオに備えて弾力性のあるポートフォリオを構築することがむしろ大事だということです。 このことは、場合によっては様々なリスクを制御するためにリターンの一部を犠牲にすることなりますが、最終的には独自の強みを活かしつつ適切なリスクを取ることでリターンの目標を達成することにつながります。

Nuveenのグローバル投資委員会の一員として、同氏は機関投資家および資産配分担当者としての視点を紹介します。 ニック・ライオリスを含め、TIAA一般勘定運用チームのメンバーは、外部投資家様を対象としたNuveenの投資戦略に関する投資判断には一切関与しません。
[OFFICES TITLE ]
Back to Top Icon