2023年1月18日
2023不動産市場の見通し
2023年不動産投資の見通しでは、世界経済における乖離の拡大、ドル建ての投資家が欧州とアジア太平洋の不動産市場に目を向けるべき根拠、なぜ当社はESG要素が定着すると考えているかについて、5つのテーマから詳細に論じていきます。
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問題は世界で共通しているが、各市場の反応はさまざま
2023年の資本コストは全ての地域でここ数年の平均を大きく上回るでしょう。過去水準からの変化の程度は、不動産市場にとって最も重要です。
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今はアジア太平洋と欧州への投資に適したタイミングか?
米国の投資家にとって、特定のグローバル市場、特に欧州、日本、英国は実質的に割安の状態にあります。米ドル建てのリターンは、中期保有で現地通貨建てリターンよりも20~40%高く、更に上昇する可能性があります。通貨市場は調整が入ると戻り過ぎがみられる傾向があるためです。
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オルタナティブ不動産案件の役割の拡大
クレジット・スプレッドと金利の上昇が固定および変動金利ローンによる融資比率に影響を与えており、キャップ・レートに上昇圧力がかかり、貸し手はレバレッジの低い案件に注力せざるをえなくなっています。
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ESGの定着
レポートに挙げたいくつかの要素は、ESGへのコミットメントを後退させた場合に必然的に付随する評判の悪化と相まって、ESGが不動産投資にとって引き続き極めて大きな重点分野であり続ける可能性が高いことを意味しています。
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2023年のセクター別勝ち組、負け組、サプライズ
2023年は、市場が長引く低迷に直面する中、ポートフォリオ構築には最も底堅いセクターを思慮深く選択することが重要です。長期的な勝ち組と負け組を選ぶには構造的な追い風が大切ですが、力強いリスク調整後リターンを生み出すにはファンダメンタルズもまた重要です。
NCREIFによるLEED認証別のオフィス・リターン (%)
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