2023年1月26日
投資見通し
2023年
2023年
GICアウトルック
山頂と谷底
グローバル投資委員会の見解
主なポイント
- インフレと利上げからの圧力は2023年には緩和されると思われますが、景気後退のリスクは増大しています。当社の基本シナリオでは、米国は穏やかな景気後退ですが、欧州は米国より悪い環境となっています。
- 当社は、投資家は、経済成長との相関性が低い景気循環に連動しない資産クラスや投資商品に注目すべきと考えます。
- 加えて、穏やかにデュレーションを長期化させると共に、またパブリック市場では急激な投げ売りが起こっていることを考えて、パブリック市場とプライベート市場とのバランスを注意深く評価するようお勧めします。
障壁の多い市況を切り抜ける
Saira Malik, 最高投資責任者
2022年の第4四半期に入り、Nuveen(以下、「当社」)の見通しは、相場の急落からの傷を癒す投資家に対して、厳しい事実を突きつける展開となりました。まだ困難を脱したわけではありません。このテーマは依然として続いていますが、見通しは幾分晴れてきました。1つの主たる障壁である、執拗に上昇するインフレ率はそれほど目立っていないようですが、もう1つの障壁である、世界中の国に影響を与えると予想される景気後退は、徐々に鮮明になってきています。
米国では、インフレが10月にピークを迎え、総合、コアともにCPIは前年同期比で大幅な低下を示しています。これは投資家が長い間待ち望んでいたものであり、市場は異例の急反発をみせて投資家の安堵感を示しました。このインフレのピークからの最初の低下は歓迎されていますが、低下トレンドとなるには複数のデータが必要です。そして、下り坂を進むにしても危険が潜む瞬間があります。
その一方で、2番目の主たる障壁である景気後退は、避けられないものと広く考えられており、かつてないほど大きな規模でのしかかっています。インフレ・リスクから景気後退リスクへのシフトは、経済成長を犠牲にしてでもインフレとの戦いに注力してきた世界中の中央銀行による積極的な金融引き締めの影響を反映したものです。たとえ(少なくとも米国では)インフレが沈静化し始めたとしても、中央銀行の政策金利がそれに追随する保証はありません。実際、ジェローム・パウエル米FRB議長は11月に、金利は「より高水準が、より長い期間」続く可能性が高いとの見解を表明し、経済や投資市場では逆風が続くことを示しました。
どの資産配分が、こうした変化の背景に最もふさわしいのでしょうか。ここでは、以下に示すような中心的なテーマを強調したいと思います。
- コア債券の保有を強化:債券がポートフォリオに対して有意義な分散メリットや安定を提供できなかった異例な1年が過ぎ、当社は、現在は、質の高い投資適格債や地方債を通じた穏やかなデュレーションの長期化が正当化される状況だと考えます。
- パブリック対プライベートの配分を注意深く評価:パブリック市場のほとんどは、 2022年は幅広く、かつ大きくマイナスとなりましたが、プライベート市場はこの混乱から比較的守られていました。その結果、一部の投資家は、ポートフォリオのパブリック市場とプライベート市場のバランスが不均衡になっている可能性を感じているかもしれません。究極的には、パブリック市場とプライベート市場の正しいバランスは、投資家のニーズとポートフォリオの目的により異なるでしょう。しかし、資産クラス全体でも、単一資産クラス内部でも、差異がみられます。プライベート資産の中では、プライベート
- クレジットについて、そのディフェンシブな性質と強力なファンダメンタルズから、極めてポジティブにみています。また、インフレヘッジとして農地も選好しています。プライベート不動産分野では一部で目先のリスクが高まっていますが、その一方で、パブリックREITに手堅い投資機会を見いだしています。
- 全体として、2023年の経済と市場の展望は2022年とは若干異なってみえるかもしれませんが、投資家は引き続き、一部動きが荒く、時に非常に厳しい局面があると想定すべきです。投資家の皆様には今後の道のりを進むための投資機会について、当社の見通しをじっくりお読みいただければと思います。
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