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投資見通し

保険商品を支えるリアル・アセット投資

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保守的な債券ポートフォリオのリスク/リターン特性の向上を図る

カリフォルニアのワイン用ブドウ畑、米国太平洋岸北西部の森林、ニューヨーク市の商業用不動産などは、保守的な保険会社の投資ポートフォリオにおける潜在的な投資対象資産としては思い浮かばないかもしれません。 しかし、このようなリアル・アセット投資はTIAAの一般勘定の中では投資規模は小さいもののエクスポージャーは拡大を続けており、主に高格付け債券投資にからの低位なリターンを補っています。

ポートフォリオの約3分の2が低リスクで、契約上の支払いが保証されている債券投資で構成されているポートフォリオにおいて、比較的流動性の低いオルタナティブ投資が理に適う理由は何でしょうか。 その答えは、全体的なポートフォリオ・リスクを低減させる、プライベートのリアル・アセットが持つ高い分散効果とインフレ・ヘッジの可能性にあります。 リアル・アセットへの直接投資は179億ドル、または2,710億ドルという一般勘定全体の運用残高の約7%を占めています(図を参照)。

実物資産は一般勘定に対して3つの潜在的なメリットを提供します。それらはインカム・ゲイン、長期的な値上がり益、伝統的資産への投資に対する相関性の低さです。

  • インカムの創出: 債券投資の多くは足元低利回りである一方で、リアル・アセットは比較的魅力的かつ安定したインカム・ゲインを創出することができています。 年間の想定利回りは資産種別によって異なりますが、概ね3%~6%となっています。 インカム・リターンの源泉は主にリース収入によってもたらされます。つまり、農業従事者に対する農地の貸借や商業用不動産のテナントへの物件リース、木材の販売、自治体や公的機関に対するリースなどです。

  • キャピタル・ゲイン: 時間が経過することによる土地や天然資源の値上がりに対する期待は、インフレに対するヘッジにもなり、一般勘定における将来の購買力を維持させるものとして機能します。 資産種別によって異なりますが、想定年率トータル・リターンは約7%~10%となっています。
  • 低位な相関関係: リアル・アセットは伝統的資産と連動しない傾向にあります。 株式や債券に対する相関性は低く、時には負の相関となり、市場が乱高下し、伝統的資産間で相関関係がみられる場合には特に魅力的な分散効果を発揮します。

コモディティ関連株よりもメリットがあるリアル・アセット投資

TIAAの一般勘定では分散効果の観点から、コモディティ関連株よりもリアル・アセットに直接投資をしています。これには重要な理由があります。 リアル・アセットは、オプション取引など投機の対象とならないため、ボラティリティは大幅に低くなる傾向にあります。 コモディティの価格サイクルが好ましくないような局面では、保有するリアル・アセットの取引を控え、価格の向上を待つことができるという柔軟性がリアル・アセット投資にはあります。 満期またはコールされる債券とは異なり、リアル・アセットは長期にわたって保有することができ、一般勘定の長期債務に対応するために、必要に応じて値上がりした資産を売却することもできます。

リアル・アセットに内在するリスクの管理

TIAAではリアル・アセット投資を行う上での流動性の低さや内在するその他のリスクに対応する方法を構築してきました。 一般勘定では適切な額の流動資産を保有しています。 リアル・アセット投資では、作物の栽培や木材の生育、収穫、売却といったオペレーション・リスクに対するエクスポージャーを低減できるよう投資ストラクチャーを構築することができます。 多くのケースで、Nuveenは保有する農場をリースに出したり、現地の工場と木材提供契約を締結したりすることで、これらのリスクを回避することができます。

地理や資産種別で分散を図ることで、その他のリスクにも対応することができます。 例えば、農業投資においてはオーストラリア、北米、南米、ヨーロッパの4大陸に投資範囲を広げ、干ばつ、害虫被害、コモディティ価格およびその他の市場固有リスクへのエクスポージャーを低減させています。 不動産については、米国市場の規模と範囲を利用し、不動産タイプの分散化に加え、地域や都市部という豊富な観点から地理的分散化を図っています。 Nuveen Real Estateは世界各地に拠点を配置しており、米国、ヨーロッパ、アジアに投資対象地域を分散の機会を創出しています。

広範なリアル・アセット投資体制に加えて、Nuveenでは責任投資の観点も投資プロセスに組み入れており、環境、社会、ガバナンスにおける視点からもリスク管理を行っています。 リアル・アセット投資については、1934年に不動産投資、1998年に森林投資、2007年に農業投資を開始しており、Nuveenは他の資産運用会社に先駆けて規模の拡大と専門性の養成を図ってきました。

TIAAの一般勘定はリアル・アセット投資によって既にリスク調整後リターンを大きく向上することができています。 ポートフォリオの分散化とインフレ・ヘッジに今後も継続的に取り組むために、TIAAでは農場、インフラ、不動産、森林への健全な投資配分を維持していきます。 リアル・アセット投資は、安定的なインカム収入と長期的なキャピタル・ゲインの両方を享受できる可能性があり、TIAAの一般勘定は現在および長期的な負債とマッチすることができます。

図: TIAAの一般勘定のリアル・アセットへの投資配分(2020年3月30日時点)

リアル・アセット投資は、安定的なインカム収入と長期的なキャピタル・ゲインの両方を享受できる可能性があり、TIAAの一般勘定は現在および長期的な負債とマッチすることができます。

Nuveenのグローバル投資委員会の一員として、ニック・ライオリスは機関投資家および資産配分担当者としての視点を紹介します。 ニック・ライオリスを含め、TIAA一般勘定運用チームのメンバーは、外部投資家様を対象としたNuveenの投資戦略に関する投資判断には一切関与しません。
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