当社の別のサイトへ移動
  • Nuveen
    • グローバル(英語 English)
    • これより先のウェブサイトは日本在住の閲覧者を対象とせず、また日本国の法令諸規則が及ぶ内容ではありません。移動しますか?



投資見通し

完全回復に向かう
地方債市場

Highway one coastal bridge

サマリー

地方債市場のパフォーマンスは、第4 四半期を通じて急速な回復がみられました。2020 年のリターンは1 桁台半ばまで到達し、ほとんどの領域でバリュエーションは完全また、完全に近いところまで回復していることを示しています。Nuveen(以下、「当社」)では、地方債にとってこのトレンドが2021 年にかけての好材料になるとみています。.

第4 四半期にかけて、地方債は米国債を大きくアウトパフォーム

金利動向以外の様々な要素が地方債市場の良好なパフォーマンスを演出

昨年の上半期、コロナ禍で安全性の高い資産への逃避が進むなか、ほとんどの地方債が値下がりする一方で米国債が急騰しました。この傾向は第4四半期までに反転し、10 年国債利回りは24 ベーシスポイント(bps)上昇して0.84%となり、地方債のベンチマークであるAAA MMD の利回りは16bps 下落して0.71%となりました。この変化は、地方債が米国債を大幅にアウトパフォームし、両者の利回り水準がより正常な状態に戻っていることを表しています。

ワクチン開発の進展および普及、連邦準備制度理事会(FRB)の政策、連邦政府による追加景気刺激策によって後押しされるコロナ禍後の景気回復の可能性に投資家の期待が高まるなか、金融市場はますます楽観的になっています。その結果、地方債はベース金利に連動するというよりも、クレジット主導型の資産クラスとして取引されるようになってきました。

課題はあるものの、地方債の全体的な地合いは大半の予測をはるかに上回る良好な状態を保っています。11年連続で堅調に伸びてきた地方政府の税収ですが、2020年の減少は平均で約1%にとどまりました。一方、好調な住宅市場の影響で固定資産税収は急増しました。デフォルト率は総じて予想を下回っており、コロナ禍前から低迷していた特定のセクターで緩やかな上昇がみられます。

地方債市場は10月に過去最高の新規発行を記録

一部の課題はまだ顕在化する可能性があるものの、先行きは良好であると当社では考えています。直近の景気刺激策には、州政府や地方政府の財政に対する直接的な支援は含まれていませんが、個人、公共交通機関、空港、教育、医療に対する資金提供は、地方債にとって間接的な支援材料になる可能性があります。大規模な景気刺激策が早ければ2月にも実施されると期待されていますが、民主党が上院でも優位になったことにより、少なくとも2,000億ドル規模の地方政府への救済が見込まれています。ハイ・イールド地方債はすでにこの可能性に反応しており、クレジット・スプレッドが縮小傾向にあります。

需給面に目を向けると、昨年11月の大統領選挙を控え、発行体は選挙による不確実性を軽減するために新規発行を前倒しにしたため、地方債市場は10月に過去最高となる新規発行額を記録しました。選挙後はその安堵感から資金流入が続きましたが、新規発行量は減少しました。

バリュエーションの観点からみると、格付けの高い銘柄を中心に、多くの指標が2020年当初の水準まで戻してきています。ハイ・イールド銘柄のバリュエーションはまだ完全には回復していないものの、地合いは良好です。当社では、2021年上半期もハイ・イールド地方債が足元のアウトパフォーマンスを継続すると予想しています。

協調的な政策を継続する中央銀行

主要国の中央銀行は利下げを行い、コロナ禍による金融市場への影響を低減させるために大規模な流動性の供給を行いました。FRBは2020年12月の会合で、1,200億ドルにのぼる資産買入プログラムについては「実質的な進展」がみられるまで、変更するつもりはないと明言しています。しかし、買い入れの主要な理由を、機能的な財政環境の維持から、緩和的な金融政策の促進へと変更しました。資産買入プログラムの目的を変更したことで、少なくとも米国が完全雇用の達成に向けて軌道に乗るか、インフレが2%を超えて物価上昇が加速する準備が整ったようにみえるまでは、コロナ禍の終了後も量的緩和(QE)がしばらくは継続することを示しています。.

2021年もインフレの可能性についての議論は続きます。短期的には、コロナ禍によってコア・インフレ率が1.2%程度まで押し下げられており、これはFRBが目標とする2%を下回っています。さらに、労働市場にはかなりの改善余地があるなか、コロナ禍から抜け出したときには生産性が向上する公算が大きい一方で、テクノロジーと人口動態によるデフレ圧力はこれまで以上に強力になっています。とは言え、財政赤字が拡大しつつあると同時に、景気刺激策の給付金を手にした消費者が通常のライフスタイルに戻って支出できるようになれば、財・サービスへの需要が高まる可能性があります。

当面、インフレには大きく上振れする余地があり、これはFRBの長期目標である平均2%を達成するのに寄与すると見込まれます。FRBは、2023年まではインフレが平均2%を達成しないと見込んでおり、17人のFOMCメンバーのうち12人のメンバーは、少なくとも2024年まで金利を据え置くことで意見が一致しています。

FRBの積極的かつ迅速な対応は、クレジット市場全体を下支えしているようです。地方債市場への直接的な影響は少なかったですが、他の債券市場の回復は地方債市場にもプラスに作用しました。

世界の中央銀行は金利を引き下げ、債券買入プログラムを拡大してきました。金融刺激策として金融システムに追加投入されてきた資金は実に14兆ドルにのぼっており、そのお陰で世界的に債券市場の流動性は回復しています。

地方債市場は2020年を高値で大引け

ブルームバーグ・バークレイズ地方債インデックスのリターンは10月に-0.30%となったものの、第4四半期は+1.82%、通年では+5.21%となりました。

第3四半期にスティープ化したイールドカーブは、第4四半期は横ばいに転じました。このフラット化にもかかわらず、結果的にAAA級地方債のイールドカーブは1年前よりもスティープ化しました。第4四半期中のイールドカーブのフラット化と金利の全体的な低下により、長期ゾーンの債券の方が、短期ゾーンの債券よりも投資妙味が高まることとなりました。

地方債の米国債に対する利回り比率は、同四半期に劇的に低下しました。10年は126%から76%へと低下し、30年は110%から84%へと変化しました。過去平均では、10年と30年の比率はそれぞれ85%と93%となっています。

通年では、地方債の国債に対する利回り比率は3月と4月に記録した最高値から下落し、2020年は年初とほぼ同じ位置で引けました。これらの利回り比率の現状は、過去平均と比較して未だにいくぶんか割高で、今後さらに下落する可能性もあります。上院においても民主党の力が増したことで、バイデン政権は少なくとも個人所得税の最高税率を39.6%に戻し、法人税率のほか、配当やキャピタル・ゲインに対しても増税を推進していくものと思われます。このようなシナリオの下では、地方債には引き続き個人投資家にとって大きな魅力があり、地方債の国債に対する利回り比率が足元比較的低いことを勘案すると、機関投資家にとっても魅力的です。

39.6%の個人所得税率の復活は、現状では1万ドルの上限が設けられている州税および地方税の控除制度(SALT)の拡大との抱き合わせで実施される公算が大きくなっています。これは、税率の高い州にとってメリットとなる可能性があります。地方債のおよそ60%を、4つの高税率州のものが占めています。カリフォルニア州、ニューヨーク州、ニュージャージー州、イリノイ州です。したがって、これらの州の債券のパフォーマンスが、地方債市場全体に大きな影響を与えるとみられます

3月に記録的な資金流出があったにもかかわらず、通年では非常に堅調なファンド・フローを記録

新規発行

12月中旬時点での発行総額は前年比12%増となり、過去最高の4,650億ドルでした。発行増の原動力は借り換えが31%増加したことであり、その一方で新規の起債は前年比で横ばいとなりました。課税地方債の発行は12月中旬時点で104%増の1,420億ドルで、これは過去平均の6倍です。現行の税法では、期限前償還による借り換えは課税地方債でしかできないため、課税地方債の発行残高の増加とコーラブル債の発行増の間には正の相関関係が続いています。この制約もバイデン政権下で変わる可能性がある一方で、現状では非課税地方債の発行は減少しており、記録的な発行年となった2020年も発行は4%減少しました。

需要

地方債では、3月に430億ドルと記録的な資金流出があったにもかかわらず、通年でみると非常に堅調なファンド・フローを記録しました。振り返ると、2020年春は歴史的な投資機会となり、地方債の資金の流れは5月に流入に転じ、年末にかけても流入超が継続しました。10月と11月の資金流入は、それぞれ50億ドルと60億ドルでした。

ハイ・イールド地方債のファンド・フローは回復が鈍く、プラスに転じたのは6月でした。10月と11月の資金流入は、それぞれ2億6,000万ドルと14億ドルでした。

クレジット・スプレッド

コロナウイルスの感染者が増える一方で、楽観的な投資家は非課税地方債投資を通じた利回りの拡大を狙い、クレジット・リスクの深掘りを続けています。第4四半期中に、投資適格級の地方債のスプレッドは縮小し、BBB-AAAスプレッドは143bpsから108bpsへと縮まりました。この水準はまだ年初よりも大きいままですが、より正常な水準に近づきつつあります。

ハイ・イールド債のスプレッドも引き続きこれまでの過去平均よりも高位な水準にあり、インカム・ゲインを高められるほか、今後もスプレッドの縮小が続くことで、トータル・リターンにとってもプラスに寄与することを表しています。第3四半期末の時点でハイ・イールド地方債のクレジット・スプレッドはAAA対比平均313bps上回っていました。これが年末にかけて急速に縮まり、足元265bpsとなっています。

デフォルト

2020年のデフォルトは、11月時点で総額およそ19億ドルにのぼりました。これは市場全体の割合としてみると非常に小さく、2019年の13億ドルからわずかな上昇に留まっています。介護施設および産業開発関連のレベニュー債によるデフォルトが、地方債全体の総額の70%を占めています

2020年の主なデフォルトは、規模が小さく、政府からの支援がない単独プロジェクトに集中しており、地方債市場におけるデフォルトは一般的にこのような非対称リスクに起因するものが典型です。コロナ禍が脆弱かつ景気敏感なプロジェクトをデフォルトに追い込んだ可能性は否めないものの、このような悪影響が、主要セクターにおける大規模な発行体には波及していないようにみえます。FRBによる流動性の提供、連邦政府の財政出動、効果的なワクチン開発と今後の普及を勘案すると、当社では今後地方債のデフォルトが拡大および連鎖していくことはないと予想しています。今後は準備金の取り崩し、予算の引き締め、コベナンツの抵触、潜在的な格下げのほうがよりみられており、今後もこの傾向が続く見通しです。

安定感を維持してきた地方債

拡張を続けるブライトライン

フロリダ州にて旅客鉄道であるブライトラインは、第4四半期に2度急騰しました。11月、ブライトラインとウォルト・ディズニー・ワールドは、ディズニー・スプリングスに鉄道新駅を建設することで正式に合意したことを公式発表しました。2023年の開業に伴いこの駅は、毎年国内外から南フロリダへやって来る2,000万人を集める、世界で最も来園者数の多いテーマパークと直結することになります。このめでたい発表の直後の12月、ブライトラインは9億5,000万ドルにのぼる新規債券の発行に成功し、これが2022年に開業予定のオーランド国際空港線の建設に必要となる最後の長期資金調達となります。この新発債は30以上の異なる投資家に販売され、その直後、セカンダリー市場にて同銘柄のバリュエーションは数ポイント上昇しました。

デフォルトは規模の小さい単独プロジェクトに集中し、非対称リスクに起因

コロナ禍が始まって以降、ブライトラインは現在東南フロリダで建設が進んでいる3つの新駅に多くの時間と資金を注いできました。その駅とはアベントゥーラ、ボカ・ラトン、ポートマイアミの3つです。これらの新駅は今後12カ月以内に開業予定で、それぞれから乗客数の押し上げ効果が期待されることを考えると、将来の営業にとって大きな利益となります。コロナ禍後の大量輸送交通の回復がどれくらい早く進むかは定かでないものの、事前に積み立てた利息払い用資金に加えて、流動性の向上に備えて用意されている準備金によって、オーランド国際空港の拡張完了までの12カ月間の利払いに問題はなく、世界的にワクチンの接種が普及することで、その後も利払いには問題は生じないと予想されます。長期的な見通しとしては、フロリダにおける人口増およびそれに伴う、マスツーリズムとホスピタリティ産業の成長により、ブライトラインは優良な経営状況を継続すると当社では考えています。

プエルトリコ

プエルトリコは、2020年第4四半期にいくつかの重要な課題を達成し、新政権の誕生により2021年にはさらなる進展が期待されています。債権者グループとの調停は、当局による債務調整計画の修正に基づき、昨年秋に再開されました。12月には、プエルトリコ上下水道局はコール条項付きレベニュー債残高のおよそ14億ドルの借り換えに成功し、公益事業の債務支払いコストは3億5,000万ドル削減されたと推定されます。新発債の購入は適格機関投資家に限定され、格付けの付与がなかった中、投資家からの需要は強く、財政破綻後のプエルトリコによる今後の市場アクセス(市場での資金調達)の容易さを示すこととなりました。

新しい指導者と裁判期限により、プエルトリコは2021年に財政破綻から脱する可能性

プエルトリコのペドロ・ピエルルイジ新知事が1月2日に就任し、コロナウイルス対策と公的部門の腐敗、この自治連邦区の財政に対処する一連の執行命令を直ちに発動しました。財政非常事態宣言が発令され、新たな歳出管理と政治任用者数の削減が実行されることになりました。ピエルルイジ知事は就任演説の中で、破産プロセスを完結させ、すでに承認されているもののまだ活用されていない連邦政府の資金を用いて、プエルトリコの再建と回復を加速させることを約束すると述べました。

これらの目標は、プエルトリコの財政監督管理委員会の構成の変化に左右される可能性があります。昨年末までに新たに4名のメンバーが指名されましたが、その中で前回からの留任者はわずか1名でした。用意されている7つの席のうちのいくつかはまだ流動的ですが、この委員会の構成は大きく変わっています。委員会メンバーは財政破綻から抜け出すために依然として必要な債権者の合意を得るためには緊急を要すると表明しており、債権者との交渉が進行中です。

委員会は、自治連邦区の一般債務と関連する赤字を調整する修正計画の要項と「外枠」を破産裁判所へ2月10日までに提出する予定です。委員会の最新の提案ではキャッシュ・コンセッション(公共部門のキャッシュ・フローの取得権)は増加しますが、将来の売上税徴収の余剰分の一部を債権者に提供することを可能にするコンティンジェント・バリュー・インストゥルメント(CVI)を支持して、以前に提案されていた売上税債を放棄しています。タイトルIII裁判所が和解案を承認する前に立法府の許可が必要となりますが、プエルトリコの立法府の分裂により、知事は合意に達した取引に関して政治的な支持(承認)を得るために努力しなければならないということになります。

委員会によると、プエルトリコ電力公社(PREPA)も2021年に財政破綻状態から抜ける見込みです。監督委員会は、プエルトリコ議会の支援は得られてはいないものの、2019年の再建支援協定の実施に向けて、債権者と協力していると話しています。この計画は、PREPAが徴収する上乗せ料金を支払い原資とする新発債と既発債とを交換するという内容です。プエルトリコはこの1年、システム運営をLUMA Energyに委託し、PREPAの発電業務に対して外部からの関心を募るなど、PREPAの変革を進めてきました。これに加え、バイデン政権はPREPAのために確保されている100億ドルを超える連邦政府の災害資金へのアクセスを加速させる見込みです。

新しい指導者と裁判期限により、プエルトリコが2021年に財政破綻から脱する道が開けるかもしれません。プエルトリコは2015年に初めてデフォルトを宣言し、2017年に破産保護の申請を行っています。その後、予想外の自然災害や政治的混乱が発生したため、このプロセスは当初の予想をはるかに超えて長期化しています。幸い、2021年にはようやく債務整理を完了し、プエルトリコが前進するための十分な道筋が確保されるかもしれません。

2020年はタバコ・セクターがアウトパフォーム

2020年のスタンダード&プアーズ地方債インデックスでは、タバコ・セクターのパフォーマンスが最も良く、インデックス全体のリターンが+4.95%だったのに対して+15.6%となりました。このセクターは総じてデュレーションが長いことの恩恵を受け、またタバコ債におけるクレジット・ファクターは概ねプラスとなっています。タバコの消費量の減少ペースは、2019年の4.98%減から2020年には1.5%減にとどまりました。減少ペースの軟化にはいくつかの要因が挙げられます。ベイピング(電子タバコ、加熱式タバコ)による肺疾患患者数の増加による燃焼式タバコへの回帰、コロナ禍による外出自粛(家庭内の方が喫煙制限が少ない)、ガソリン価格の低下(タバコの大部分がガソリン・スタンド併設のコンビニで購入されている)などが考えられます。タバコ消費量の水準は、タバコ債を支える収入源の重要な決定要因の1つです。

土地担保付債券セクターの短期的な見通しは良好

タバコ債の中には、運営が難しくなったオハイオ州の「バッカイプログラム」(オハイオ州が毎年タバコ会社から受け取る支払いをレベニュー債として証券化するプログラム)など、2020年に再編または借り換えが行われたものがありました。これらの再編された新規発行債は一般的にレバレッジが低く、ダウンサイド・リスクが低い優良な債券です。また、これらの債券の新規発行は課税地方債で行われ、非課税債の発行は減少しました。

2021年の見通しとして、懸念すべき事項は、コロナ禍での歳入の減少を補填するため、地方政府によるタバコ増税の可能性です。通常、タバコ税が引き上げられると、タバコの消費量は減少します。

土地担保付債券セクターは良好な状況

コロナ禍により、当初住宅市場に対しては悲観的な見通しがもたれ、相関の高い土地担保付債券セクターのクレジットの質に対しても先行き不透明感が強まりました。しかし、住宅市場の安定性と強力な反発力はすぐに顕在化し、直近の住宅関連データをみても引き続き堅固な市場環境を示しています。20都市を対象とするS&Pコアロジック・ケースシラー指数の10月の住宅価格は前年比で7.95%上昇し、これは2014年以来最大の上昇となりました。また、11月の新規住宅着工件数は9カ月ぶりの高水準を記録しました。住宅市場の強さが証明される中、土地担保付債券セクターでは多額の新規発行がなされ、下半期のハイ・イールド地方債市場における新規発行の中心となりました。

2021年に入っても住宅市場の健全なファンダメンタルズを背景に、短期的にこのセクターは良好な水準にあるようにみえます。足元の住宅需要は主に、人口増加や人口動態の変化に対応しきれないことで起こる供給不足によって動かされてきました。これは過剰な信用力の付与によって引き起こされた2000年代後半の住宅バブルにおける住宅需要とまったく対照的です。加えて、低位な住宅ローン金利と広い住宅に対する需要の高まりが、住宅市場および当セクターを下支えする材料になっていると思われます。2021年も当セクターからの新規発行は高位であると予想しています。

地方債市場の展望

2021年も地方債市場は堅調なトレンドを予想

2021年に入り高格付地方債のバリュエーションはコロナ禍前の水準に戻り、ハイ・イールド地方債は回復基調を継続しています。これを踏まえ、今年上半期はスプレッドの縮小余地がまだあるのではないかと考えています。

過去1年間の地方債のパフォーマンスはベース金利の動向よりもクレジットの質と需給面にけん引され、政治的な要素も大きく影響しました。この傾向は2021年も続くと思われます。

景気がコロナ禍から回復するまでにどれだけの時間がかかるかによって、ファンダメンタルの強さは変わってきます。一方、世界各地の中央銀行は今後も非常に緩和的な政策を継続し、米国の連邦政府は、州や地方の財政救済を含む景気刺激策を再度、2月に実施すると思われます。

2021年後半にはより多くの人が通常の生活に戻り、再び消費を始める人ことで、力強い経済成長がみられると当社では期待しています。米国のインフラ政策も、地方政府のコロナ禍からの回復に役立つ可能性があります。これまでの数年間は民主党・共和党の対立により議論の長期化が続いていましたが、今後のこのような計画には両党から関心が寄せられているようです。

主要発行体が必要に応じて連邦政府の支援の対象となる可能性が高いため、地方債のデフォルト率は2021年も横ばいで推移するとみられます。

新発債の総発行量は高位で推移すると予想されます。これは非課税地方債の発行ではなく、主に借り換えと課税地方債の新規発行によると思われます。非課税地方債が償還され、課税地方債の発行を通じた借り換えが進むことから、新発債の純供給は若干落ち込む可能性があります。バイデン政権による新たな税制案の多くの要素が議会で可決されると見込まれており、特に非課税地方債需要は今後も堅調に推移するか、あるいは加速すると当社では予想しています。

逆風はあるでしょうか?過去最高額となる財政赤字は2021年後半のインフレ率の上昇リスクを意味し、それを見越して金利も上昇する可能性があります。テクノロジーの発展、人口の高齢化、経済の中だるみによってこのインフレ懸念が軽減されるかもしれませんが、金利の上昇は地方債市場のパフォーマンスの悪化要因になりえます。

2021年のベース・シナリオは地方債のパフォーマンスに有利であると考えており、ベース金利の変動に対する耐性が高く、金利変動に対する影響を相当程度低減できる地方債の特性に特に注目しています。緩やかな金利上昇が若干見込まれる中でもクレジット・スプレッドは縮小し、特にハイ・イールド地方債のトータル・リターンに恩恵をもたらすと考えられます。

2021年のテーマ
Back to Top Icon
お問い合わせ
オフィス
日本
ヌビーン・ジャパン株式会社の オフィス
27F, Atago Green Hills Mori Tower, 2-5-1, Atago, 105-0002, Minato-ku, Tokyo
重要なお知らせ

ヌビーン・ジャパン株式会社(以下「当社」といいます。)は、第二種金融商品取引業、投資運用業及び投資助言・代理業を行う金融商品取引業者です。
第二種金融商品取引業者として、当社は金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号、その後の改正を含む)第二条二項に規定された有価証券についてのみ勧誘を行うことができます。従って、当社が提供する資料は、登録業務の範疇で当社が私募の取扱いを行う対象とはならない同有価証券、及びその他いかなる有価証券の取得の勧誘を意図して提供されるものではありません。

投資運用業者として、当社は日本の投資家向けに投資一任運用サービスを提供することができます。従って、当社が提供する資料は、登録業務の範疇で認められていないいかなるサービスの提供勧誘を意図して提供されるものではありません。

投資助言・代理業者として、当社は投資助言の提供及び国内投資運用業者と海外の運用業者との間の投資助言契約あるいは投資一任契約の締結の代理を行うことができます。従って、当社が提供する資料は、登録業務の範疇で認められていないいかなるサービスの提供勧誘を意図して提供されるものではありません。

本資料に記載の情報は資料作成時点で実質的に正しいと考えられますが、その情報の正確性あるいは完全性を当社が表明あるいは保証するものではありません。データは資料作成者が信頼しうると判断した提供元から取得していますが、その正確性を当社が保証するものではありません。

過去の運用実績は将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。投資資産の価値および投資によりもたらされる収益は増加することもあれば減少することもあり、投資家は投資元本を失う可能性もあります。

本資料に含まれる見解は、資料作成時点での資料作成者の所見や展望であり、将来予告なく変更されることがあります。また、それらの見解は、過去あるいは将来の動向についての表明あるいは保証とみなして依拠されるべきものではありません。

経済あるいは市場に関する予測は不確実性を伴い、市場、政治、経済などの状況により変化する可能性があります。

本資料中に個別格付けの記載が含まれる場合、下記ウェブページの「無登録格付に関する説明書」をご覧ください。 https://www.nuveen.com/ja-jp/global/-/media/nuveen/documents/legal-and-compliance/unregisteredratingagencies.ashxNuveen, LLC及びその傘下の関連会社を総じて「Nuveen」あるいは「ヌビーン」と称する場合があります。Nuveen, LLCはTeachers Insurance and Annuity of America (TIAA、米国教職員退職年金/保険組合)の資産運用部門です。

本資料は、情報提供を目的として、受領者限りの資料としてご提供するものです。本資料を当社の書面による許諾なく第三者による使用または第三者への提供を禁じます。

金融商品取引法に基づく広告規制に関する重要事項

【費用】 当社が投資一任契約口座にてお客様から受託した資産の運用を行う場合、お客様には、運用報酬、売買手数料、保管費用等をご負担いただきます。運用報酬やその他手数料については、投資形態、資産残高、運用手法等によって異なるため、あらかじめその料率やその上限値を本資料中に表示することはできません。具体的な費用については、契約締結に先立ってお渡しする契約締結前交付書面をよくお読みください。

【リスク】 受託資産の運用に際しては、組入れファンドの価格変動リスク、組入れファンド内で投資する有価証券等投資対象の価格変動リスク、金利および金融市場の変動リスク、流動性が十分でないために取引できない流動性リスク、株式や債券に投資する場合には発行体の信用リスク、外貨建て資産の場合は為替変動リスク等の影響を受けます。これらの影響により、組入資産の価格が変動して損失を生じ、投資元本を失う可能性があります。運用によって生じた損失はすべてお客様に帰属します。具体的なリスクについては、契約締結に先立ってお渡しする契約締結前交付書面をよくお読みください。

ヌビーン・ジャパン株式会社  金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第3132号

一般社団法人日本投資顧問業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会加入 310-20210202